………血なまぐさい。
転がる無惨な死体から目を背け、城内に足を踏み入れた。
高い螺旋階段の彼方から、剣の交じり合う鈍い音、何人もの足音、そして甲高い悲鳴が木霊していた。
真っ暗な奥から、低い呻き声が聞こえた。
………濁りの無い赤い玉が二つ……闇の中から浮き出た。
「―――キーツ様…お下がり下さい」
視界を遮るアレクセイの皺だらけの指の間から、黒い大きな獣が見えた。
にじり寄って来る。
「―――ライマン……また獰猛な犬を手懐けているものだ……」
ライマンが地を蹴った。
真っ直ぐにアレクセイに突っ込み、上下に並ぶ大きな口を開けた。
アレクセイは剣を構え、ライマンに向かって鋭い一閃を放った。
老いてもこの男は元国家騎士団の兵士。
体力は落ちても、その切れ味は健在の様だった。
ライマンの細い胴体が、一瞬で真っ二つに割れた。
ズシャ…と肉塊が転がる。
アレクセイは何事も無かったかの様に剣を収めた。
「………城に魔物が………やっぱり反逆なのか?」
「そうであって欲しく無いのですが………この状況からして、その様で………しかし………騎士団の者達がこうもたやすく殺られるとは………」
転がる無惨な死体から目を背け、城内に足を踏み入れた。
高い螺旋階段の彼方から、剣の交じり合う鈍い音、何人もの足音、そして甲高い悲鳴が木霊していた。
真っ暗な奥から、低い呻き声が聞こえた。
………濁りの無い赤い玉が二つ……闇の中から浮き出た。
「―――キーツ様…お下がり下さい」
視界を遮るアレクセイの皺だらけの指の間から、黒い大きな獣が見えた。
にじり寄って来る。
「―――ライマン……また獰猛な犬を手懐けているものだ……」
ライマンが地を蹴った。
真っ直ぐにアレクセイに突っ込み、上下に並ぶ大きな口を開けた。
アレクセイは剣を構え、ライマンに向かって鋭い一閃を放った。
老いてもこの男は元国家騎士団の兵士。
体力は落ちても、その切れ味は健在の様だった。
ライマンの細い胴体が、一瞬で真っ二つに割れた。
ズシャ…と肉塊が転がる。
アレクセイは何事も無かったかの様に剣を収めた。
「………城に魔物が………やっぱり反逆なのか?」
「そうであって欲しく無いのですが………この状況からして、その様で………しかし………騎士団の者達がこうもたやすく殺られるとは………」

