亡國の孤城 ~フェンネル・六年戦争~

幼い頃、結婚しません宣言をしてきたリネットを思い浮かべながらカルレットは笑みを零した。



「………取りあえず、今日の会議で私が今朝からずっと言いたかったのはこれのみです。……異義はありませんね………では、この方針で行きましょう。難民保護とワイオーン対策の件については今朝言った通りで……」


カルレットが玉座から立ち上がろうとしたその時。












………けたたましい法螺貝の叫びが聞こえた。











大臣達は互いに顔を見合わせてざわざわと騒ぎ始めた。

元老院三名は無言だ。


カルレットは半分浮かした腰を、玉座に再び降ろした。



―――危険を意味する法螺貝の音。


何が………?






聞こえたのは危険を意味する法螺貝の音。



気持ちの悪い汗が流れた。
………ふと、大臣達が騒ぎ立てる中、低いしわがれた笑い声が聞こえた。





玉座の下。すぐ脇に並んで座る元老院。

大きな白いフードの中で、不気味な笑みを浮かべていた。









「………これはこれは……まさかこの様な……」



「………本に面白きこと…………これこそ大胆な………しかし…」




「………若造めが………」