―――馬鹿野郎。
………こんな時に………笑うんじゃねぇよ……。
……お前が笑う時は………幸せな時だけだろ…。
馬鹿野郎。
……馬鹿野郎。
すぅ―……とエルシアが大きく息をした。
呼吸で上がった胸が、ゆっくりと静かに下がっていくと同時に……………。
………エルシアは目を閉じた。
………エルシア…?
なんでだよ。
なんで。
なんで…!
「――…エルシア!………………っがぁ!?」
突然、背中に鋭い痛みが走った。
……斬られた…不意打ちか…!
素早く応戦しようと剣を握り直そうとした時、その手を思いきり蹴られた。
オーウェンの剣は弧を描きながら宙を舞い、離れた所にある柱に突き刺さった。
「………遅い」
妙に冷静で癪に障る呟き声が聞こえたかと思うと………いつの間にか………真っ白な刃が胸に刺さっていた。

