泣きわめく子供に飛び掛かろうとした獣に、エルシアは剣を大きく垂直に振り下ろした。
………しかし、獣の方が一足早かった。
悪臭漂う獣の口が、小さな子供の頭を飲み込んだ。
「―――っ…!」
エルシアの剣は獣に向かい、その首を半ば押し潰す勢いで斬り落とした。ひしゃげた切断面の胴体がガクガク震えながら地に伏せていくのを見ると……他の獣は、何故かそれ以上エルシアに近付くこともなく、大広間から走り去っていった。
………救えなかった。
頭半分が欠落してしまった子供の亡骸。
その前で、エルシアは涙を流すことしか出来ない。
「………なんで………」
両手で剣の柄をぎゅっと握り締めた。
「―――随分と勇ましいことだ」
自分以外生きている人間などいない筈のこの空間で、その冷たい声は囁かれた。
………後ろ…!
振り返り様に剣を振ろうとした時、大きな細い手がエルシアの後ろ首を掴んだ。
「………うぁっ………!?」
息が出来ない。
首を絞めた何者かの手は、そのまま高くあがっていく。
………エルシアの身体が徐々に地から離れ、宙ブラの状態となった。
後ろから首を掴んだ手に両指の爪を立てるが、相手は一向に怯まない。
………しかし、獣の方が一足早かった。
悪臭漂う獣の口が、小さな子供の頭を飲み込んだ。
「―――っ…!」
エルシアの剣は獣に向かい、その首を半ば押し潰す勢いで斬り落とした。ひしゃげた切断面の胴体がガクガク震えながら地に伏せていくのを見ると……他の獣は、何故かそれ以上エルシアに近付くこともなく、大広間から走り去っていった。
………救えなかった。
頭半分が欠落してしまった子供の亡骸。
その前で、エルシアは涙を流すことしか出来ない。
「………なんで………」
両手で剣の柄をぎゅっと握り締めた。
「―――随分と勇ましいことだ」
自分以外生きている人間などいない筈のこの空間で、その冷たい声は囁かれた。
………後ろ…!
振り返り様に剣を振ろうとした時、大きな細い手がエルシアの後ろ首を掴んだ。
「………うぁっ………!?」
息が出来ない。
首を絞めた何者かの手は、そのまま高くあがっていく。
………エルシアの身体が徐々に地から離れ、宙ブラの状態となった。
後ろから首を掴んだ手に両指の爪を立てるが、相手は一向に怯まない。

