薄暗い階段を降りて行く。
………階下に通じる小さな扉から明りが漏れて見えた。
そこへ駆け込もうとした時。
………ぬっ…と大きな獣が隙間から顔を出した。
……ルアと同じくらいの…真っ黒な獣。
………口許の舌や牙は赤く汚れていた。
………その獣と目が合った。
ローアンは思わず後退した。
真っ黒な獣は獲物を見つけたとばかりに、じりじりと近寄って来た。
頭上を、何かが通り過ぎた。
そしてそれは、にじり寄る真っ黒な獣に向かって飛び掛かった。
「―――ルア!!」
角の青い玉を光らせたルアが、真っ黒な獣とぶつかりあった。
ルアは相手の喉に噛み付き、青い玉の光を波紋の様に、辺りに分散させた。
瞬間、暴れ回っていた真っ黒な獣は目を白黒させ、両耳から血を垂らし、口から泡を吹いて倒れた。
階段をごろごろと転がり落ちていく。………ピクピクと痙攣していた。
「………ルア……」
ぎゅっと抱き付くと、ルアは優しく頬を舐めてきた。
「………ありがとうルア…………危ないのは分かっているの……………………でも私……行くわ………ついてきてくれる?」

