「何をおっしゃいますか。……こんな大事な日なのです。警備はいつもより、万全ですよ。丘の下はかの強者揃いの国家騎士団が配置しているのです。影など入る隙も御座いません」 家来が笑いながら答える中、オーウェンはただじっと窓の外を凝視していた。 「………ならなんで…」 「はい?」 「―――こんなに真っ暗なんだ」 「エルシアお姉様、そろそろ広間へ行きましょう。下を見てきましたが、皆様もう広間に集まっていらっしゃったわ」