ローアンは何処か悲しい表情を浮かべていた。
「………この様な物があるから……影なんかが生まれた………これがある限り………止まらない。………国民は皆そう言ってるみたいね」
「……でもこれは………52世の墓石でもある。………歴代の王の墓を………今更無くすなんて…」
「………………そうね。………どうにもならないわね」
ローアンはキーツの隣りに並び、揃って碑石を見上げた。
「………キーツ…」
「………何?」
「―――壊そうとは…思わない?」
キーツは目を丸くした。
ローアンは…何を言っているのか。
壊す?
………それが…どれ程の重罪か分かっているのだろうか。
「ローアン…」
「………言ってみただけ…」
ローアンは微笑を向けた。暗がりの中でも、その綺麗な笑みは映える。
「ただね………」
「………………もし呪いが本当なら……………………………………………誰かが壊さないと…いけないわ……」
しばらくして………冬が終わりを告げた。
12の春が来た。

