「―――結婚ですな」
「わあああああああ――!?はっきり言うなアレクセイ!!」
キーツは真っ赤になってアレクセイの肩を叩いた。
「………言うべきか悩んでいたのだがな……そうだ。……王から呼ばれていたのはそのためだ。………王と大臣らが勝手に決めた事でな………政略結婚など………お前にはさせたくなかったのだが……」
―――父の話も………半分は上の空だった。
結婚。
政略結婚。
政略結婚だけど………。
………ローアンと……。
ローアンと………。
「―――キーツ坊ちゃま……キーツ坊ちゃま……駄目ですな。昇天しております。………仕方ありません、このまま車に運びましょうか」
………はっと気がついた時には、自分はいつの間にか車に乗って帰路についていた。
………ローアンと………結婚……。
嬉しくて仕方無い。
だが……。
ローアンは…どう思うだろう。

