―――結婚。
リネットのこめかみに青筋がたった。
「そうか……王族は16で結婚だったね」
「ええ。16になる前に婚約をして……成人となる年に相手の殿方からプロポーズを受けたら、結婚成立なのよ。…エルシアお姉様は早くから婚約を申し込まれていらっしゃったわね」
「……11の時に…ですわ。………早過ぎやしませんこと!!」
バン、とリネットは紅茶のカップを乱暴に置いた。
小さなティースプーンが反動でキーツの腕に跳んだ。
「………あのオーウェン=ヴァンニが……お姉様にプロポーズ……ああ……考えただけでも身の毛がよだつ…」
「………あら…素敵だと思いますけれど…。エルシアお姉様はオーウェン様を慕っておられる様ですし。好きな人同士が結婚出来るなら本望ですわ」
「………ふん。ローアン………世の中綺麗事だけでは生きていけないのよ。……ああ……まだ寒気が…」
………政略結婚。
………じゃあローアンも…いつかは誰かに婚約を…。
「………何を女々しい顔を浮かべてらっしゃるの?………貴方の単細胞から出る単純な考えは手に取る様に分かりますわ………そんな考え、取るに足らないものですわ!」
リネットはびしっとキーツを指差した。
リネットのこめかみに青筋がたった。
「そうか……王族は16で結婚だったね」
「ええ。16になる前に婚約をして……成人となる年に相手の殿方からプロポーズを受けたら、結婚成立なのよ。…エルシアお姉様は早くから婚約を申し込まれていらっしゃったわね」
「……11の時に…ですわ。………早過ぎやしませんこと!!」
バン、とリネットは紅茶のカップを乱暴に置いた。
小さなティースプーンが反動でキーツの腕に跳んだ。
「………あのオーウェン=ヴァンニが……お姉様にプロポーズ……ああ……考えただけでも身の毛がよだつ…」
「………あら…素敵だと思いますけれど…。エルシアお姉様はオーウェン様を慕っておられる様ですし。好きな人同士が結婚出来るなら本望ですわ」
「………ふん。ローアン………世の中綺麗事だけでは生きていけないのよ。……ああ……まだ寒気が…」
………政略結婚。
………じゃあローアンも…いつかは誰かに婚約を…。
「………何を女々しい顔を浮かべてらっしゃるの?………貴方の単細胞から出る単純な考えは手に取る様に分かりますわ………そんな考え、取るに足らないものですわ!」
リネットはびしっとキーツを指差した。

