生存者がいたのだろうか?
イブの周りに隊員達が集まってくる。
「……生存者がいたのか?」
ちょっと遠慮がちに隊員の一人が言うと、イブはこくこくと頷いた。
「うん………いる!………しかも…」
「―――しかも…?」
イブは瞳を輝かせて振り返った。
「―――美味しそうな匂いがする…!!」
………。
………美味しそう?
一瞬硬直する周りの面々。
自分の放った言葉が、どれ程周りに疑問符を生じさせたかなど露知らず、イブは瓦礫の山を掻き分けていった。
……まだ確か11歳だった筈の少女が、重い柱や壊れたドアを片手でぽいぽいと投げていく様は………異様、いや、異常だ。
そして………。
「―――いた…!」
イスと暖炉の隙間に、確かに動くものが。………よく見るとそれは、産着に包まれた赤ん坊だった。
イブはやや乱暴に両手で引きずり出した。
「……赤子か…唯一見つからずに助かったんだな…」
「…とにかく隊長に…報せよう。……えー…イブ……さん………うちの隊長呼んでくるからちょっとの間…」
「………美味しそう…」
じゅる、と涎を垂らす音が…間違いなく聞こえた。
………隊員は猛ダッシュでジスカを呼びに行った。
イブの周りに隊員達が集まってくる。
「……生存者がいたのか?」
ちょっと遠慮がちに隊員の一人が言うと、イブはこくこくと頷いた。
「うん………いる!………しかも…」
「―――しかも…?」
イブは瞳を輝かせて振り返った。
「―――美味しそうな匂いがする…!!」
………。
………美味しそう?
一瞬硬直する周りの面々。
自分の放った言葉が、どれ程周りに疑問符を生じさせたかなど露知らず、イブは瓦礫の山を掻き分けていった。
……まだ確か11歳だった筈の少女が、重い柱や壊れたドアを片手でぽいぽいと投げていく様は………異様、いや、異常だ。
そして………。
「―――いた…!」
イスと暖炉の隙間に、確かに動くものが。………よく見るとそれは、産着に包まれた赤ん坊だった。
イブはやや乱暴に両手で引きずり出した。
「……赤子か…唯一見つからずに助かったんだな…」
「…とにかく隊長に…報せよう。……えー…イブ……さん………うちの隊長呼んでくるからちょっとの間…」
「………美味しそう…」
じゅる、と涎を垂らす音が…間違いなく聞こえた。
………隊員は猛ダッシュでジスカを呼びに行った。

