「ねえダリル、追いかけっこしない?名付けて………『恐怖!血に飢えた鬼から無事に五体満足で生還出来るか』ゲーム!」
「………イブが鬼なら……ゲームオーバーは確定だね」
「………え―やろうよ~…そこのお兄さん、退屈で死にそうな可愛いレディと遊んでくれない~?」
びくつく隊員。凄い汗だ。
「………止めなって…それよりマリア……もう身体は大丈夫なの?」
隣りに並んで歩くマリアに視線を移した。
マントを羽織っているため、右足は見えない。
「ええ大丈夫。ここ空気が澄んでるから…なんだか気分が良いわ~」
……マリア曰く…パラサイトも光合成とかするらしい。
たまに外に出て日光浴をしたり、月夜は月光を浴びせたりしているとか。
「……それにしても…昨日のマリアの暴れっぷりも凄かったけど………ベルトーク隊長のマリアへの態度にもびっくりした…」
イブは苦笑いを浮かべる……。
「まあ……マリアも半分意識無かったから危なかったし……仕方なかったんじゃないの?」
「でも………平手打ちは無いでしょ…ぱーん…って」
マリアはくすくすと笑った。
「………おかげで目が覚めたわ~」
………マリアにパラサイトを寄生させたのは、ベルトークだ。

