(………隊長に教えた方がいいかな…)
たかが一匹………支障は無いとは思うが…。
(………高周波まで出してるし……一応…)
危険、と判断したダリルは、この獣をもっとよく探るべく集中した。
―――だから、気がつくのが遅かった。
―――ぞくり、と背筋に寒気が走る。
曇ったダリルの目が、大きく見開かれた。
「―――…っ…!?」
反射的に背後を振り替えると、襲って来た寒気の原因が目と鼻の先で………蠢いていた。
―――影だ。
しかも初めて目にする鳥型の影。
ねばねばとした翼とは思えない翼をはためかし、枝を伝ってこちらに近寄って来ていた。
中央の空洞から、にゅるりと菱形の目玉が現れる。
こんな影………知らない。奴等は地を這いずる怪物。
………飛ぶ…だと?
目に見えなくとも、感覚を研ぎ澄ませた“闇溶け”の状態のダリルには、その異質な姿が手にとる様に分かった。
………この影……“闇溶け”をしている自分が見えている…!!
影は牙を覗かせた。
………笑っている。
ダリルに向かって、影は糸を引いて飛び掛かって来た。

