彼らの足下から、切って貼り付けたかの様に鋭い剣が天に向かって伸び、兵士の身体を貫いていた。 急所は外れている。 しかしそれは、故意に外しただけだ。 腹、腰、胸。 突き刺さった剣は抜かれるどころか、そのまま深く進行し、刃は回転した。 ………グチッと、傷口が大きくなる痛々しい音。 血は迸り、肉片が散り、臓器は破れる。 大きな風穴が開いた。 冷たい夜気が通り、身体がやけに冷える。 ………強烈な痛みが全身を駆け巡った。 ―――断末魔の叫びが響き渡った。