「………正直な話……………俺がやっている事は………………復讐じゃねぇんだよ……………復讐には出来ねぇ…。………………………………だから俺は……こう、割り切ることにした………。…………………使い古された台詞かもしれねぇが…………俺があんたを殺る理由は……………………」
床に伏していた槍がビュッと空を斬り、尖った銀の光沢がベルトークに向けられた。
爛々と光る鋭い目。
殺気に満ち溢れたそれはしかし……無邪気な子供の様に、楽しそうに笑っていた。
ニヤリと、意地の悪い笑みを浮かべたオーウェンは、低い声で言った。
「―――………正義の、ため。……………………俺が槍を振るだけで誰か一人………子供や大人、爺さんや婆さん………誰でも良い。それで救われるなら………………俺は満足だ。俺は迷う事無く、あんたを殺れる…………………だからこれは………………俺にとって…復讐じゃねぇ。………………くさい台詞だろ…?」
……始終無言だったベルトークは、目を細めた。
ブンッ、と細長い剣を振り、付着していた返り血を床や壁に飛び散らせる。
そしてゆっくりと身を低く屈め……構えた。
「……………私は……そういう愚かな綺麗事が、死ぬ程嫌いだ………」
「……………ああ。………………俺もだ………」

