Lost in memory ~失われた記憶~

この人は…
この人は今、なんて言った…?

「もう一回…もう一回だけ言ってもらえませんか…?」
震える声で、ゆっくりと尋ねた。
すると、おじいさんは僕を抱きしめ、
はっきりと言った。

「ワシと…ワシと一緒に暮らそう。『アレン』」

「っ…はい!!」

この人は…こんな僕と一緒に暮らそうと言ってくれた。
どうしてだろう・涙が止まらない…
幸せなはずなのに…
そうか。
「温かい」は「涙が止まらなくなる」のか。
まるで、僕の心に降り続けていた「雨」が
おじいさんによって「晴れ」に変わっていく感じ。
とてもポカポカしていて、幸せだった。

ねえ、おじいさん?
僕がおじいさんのことを幸せにしてあげます。
僕にくれたこの暖かさを…
寒さから救ってくれた暖かさを…
僕は精一杯恩返しして、
おじいさんにもたくさんの「晴れ」をあげます。
…だから

「これから、よろしくお願いします!おじいさん」

-…よろしくね…-