それからも2日に一回遅刻。

目にもあてられないよ。

「ほら行くぞ。」

俺が手をとろうとしたらそのまま後ろにひかれてしまった。

「昼からにしようぜ。」

いやまて。
俺まで遅刻の主犯みたいになってきてるのは気のせい?
いや気のせいであってくれ。

俺は珠紀を起こしてくるかわりに3限目までは出席したことにしてもらっている。
担任自らが頭を下げて俺にお願いしにきたのだから邪険にするのも可哀相だ。
だから、俺はこうして毎日珠紀を迎えに来ている。

なんて当の本人珠紀はまったくしらない。

成績がいいのが本当に不思議なくらいだ。

これでも俺らは学年で10位以内には毎回入ってる。

てか俺らの周り…俺ら5人でよく行動してるんだけど遥<haru>君は今まで1位を誰にも譲ったことがない。

清四郎<seishirou>は3位以内には毎回入ってるし瞬も10位以内には入ってる。

俺らは学校をいかに行かなくても楽しくでき高校に行けるかを目標に日々生きている。

楽しいよ?
勉強してもしなくても俺らはなぜかトップみんなを見下すこの気持ちよさときたら止まらない辞められない。

とか言いつつみんな陰で努力している。

遥君は塾。清四郎はカテ教。あとはみんな家庭学習。

それでトップなら文句は誰も言わないし、上から見られようが関係ない

「ぐー」

いびきが聞こえる。

はあ?

俺の横では準備をすませた珠紀が気持ち良さそうにねていた。

よしこのまま永眠させてみるか。
と出かけた手を必死に止めながら起こす。

「起きろ珠紀。」

はい。
無視。

「なんちゃって〜」

と普通に起きてくる珠紀。
キレたい。
キレたら負けだ。
そう自分に言い聞かせてみた。
無理だ。

「学校行くぞ。」
「わかったよ」

と鞄をてにもった。
そして伸びをしていた。

こんなやつ俺はどこが好きなんだ?
俺に母性本能というのがあるんだろうな…。

と適当に理由をつけた。