「珠紀おきろ。」

俺はいつもの様に親友の珠紀<tamaki>を起こしに珠紀の部屋に来ていた。
いつものごとく珠紀は起きない。

遅刻確定。

珠紀の寝起きが悪いと珠紀は学校でタバコを吸ってしまう。

中学3年のこの大事な時期に内申に響くようなことはさせたくはない。

かといって今起こさなければ一生起きない気がする。

俺がこいつの面倒見はじめたのっていつ頃からだっけ…。

きっと俺は珠紀が好きだ。

わかってる。
男の俺が男を好きなんて可笑しい。
でも女を好きにはなれない。

あんな汚れきったやつらのどこがいいのかよくわからない。

ましてやこう言う男同士の恋愛を見て喜んでるやつなんかの気が知れないね。

※誠に皆様申し訳ないです。
作者も根岸の言う汚れきった人間です。

俺が珠紀のこと好きなんて気づいたのは中学1年の時。
昔から俺らは仲がよくて泊まりとかも散々していた。
そんなある日だ。

なぜか寝ている珠紀に無性にキスがしたくなった。
理由なんてわかってる。

好きだからだ。

なんて珠紀に面とむかっては言えるはずがない。

「ん〜」

俺がなんやかんや悩んでいるうちに珠紀は自分から目を覚ましてくれた。
助かったなんて思ってるヒマはない。

「うぅん。凌<ryou>?」
「準備だ。」
「なんのだよ」
「学校のだよ。」
「今日も行かなきゃダメなのかよ。」
「”も”ってお前なあ…」

毎朝駄々をこねる珠紀。
見飽きた。
俺は珠紀が被っている布団を引っぺがしパンツ一丁の引き締まった体をあらわにさせた。

うん。
これは親友の俺にこそ与えられたご褒美だと言い聞かせながら着替えを手伝う。

「母さんありがと〜」
「母さんじゃねーよ。」

半イライラしながら着替えをさせているうちに1時限目の時間を回っていた。

瞬<shun>…すまん。

待ち合わせをしている宮田に心の中で誤り(本人には直接は謝らない)珠紀を説教した。

そんな時間がないのはしっているが、さすがに毎日遅刻じゃ成績がよくても内申がこわい。

てゆうかまず、珠紀の内申のが俺は心配だった。

というのも入学式から遅刻万々歳の珠紀。