何時に帰ろうかとか、まだ寝てるのかなとか。
予定外の展開だから、ちょっと不安があるんだと思う。
出かけてることは響も知ってるし、大丈夫だろうけど。
どうせ出かけるならお土産くらい買って帰りたい。
あたしの所持金で、何が買えるかな。
そういえば、あたしが居候する間、お金はどうすればいいんだろう。
全部響に出してもらうのは、申し訳ない。
バイトしたいな。
唐突に、そんな考えが頭に浮かんだ。
「めるちゃん、ちょっと早いけどランチしない?」
買い物が済んだようで、夏希さんが今度は食事の話をしてくる。
忘れてたけど、朝から何も食べてないや。
正直お腹も空いていたし、一緒に近くのファミレスに入った。
制服姿の女子高生や、パンを片手に読書をする社会人。
楽しそうに笑う男の子のグループや、赤ちゃんを連れた夫婦。
老若男女が居座る店内に、夏希さんと2人でいることがおかしかった。
家出少女が、何をしているんだろう。
あたしは、なぜここにいるんだろう。


