「この僕に戦いを挑む愚か者が、からあげ君以外にまだ存在したとはね…」

薄く笑うエンリィの背後で。

「悪ィな、待たせちまった」

鉄扉を開ける音が響く。

ゆっくりと振り返る。

そこには制服を着崩した、一人の男子生徒が立っていた。

丹下 龍太郎。

「知っていますよ、君の事は」

エンリィは果たし状を掲げて言う。

「こんなものを書いてまで僕を呼び出しそうな相手は、この学園に君しかいない…絶対的な力量の差を見極められない君しかね…」