血のように真紅に染まる天神学園屋上。

「いいですね…ブラッディレッドに染め上げられた世界…魔界の覇者たる僕に相応しい」

何故『ブラッディレッド』とか英語で言っちゃったのか。

エンリィ・マッドは転落防止のフェンス越しに眼下を見下ろす。

放課後のこの時間、彼がこんな場所に佇んでいるのは他でもない。

制服のポケットから、手紙を取り出すエンリィ。

封筒には大きく汚い字でこう書かれていた。

『畑氏状』

これがすぐに『果たし状』だと理解できた人、龍太郎のキャラをよくわかってらっしゃる。