「もう…また龍太郎一味の人達かぁ…困ったなぁ…」

眉をハの字にして呟く喜屋武。

大体あの集団は、アリスカの部屋に不法侵入する為に合鍵を借りに来たり、ドアを突き破ったり、窓ガラスを割ったり、部屋も大事に使わないので困っているのだ。

とりあえず注意しに行かなくては。

管理人室から出て、彼女は龍太郎の部屋へと向かう。

「丹下君、丹下くぅん」

ドアをノックする喜屋武。

しばらくして。

「んお?」

筋トレ真っ只中だったのか、上半身裸で汗だくの龍太郎が出てくる。

「おぉ、キャンペーンじゃねぇか、どした?」

『喜屋武 ペイン』というおかしな名前を文字って、『キャンペーン』というのが喜屋武の渾名だった。