遊里は腕組みして、ウンウンと頷く。

「成程ぉ、なかなか気の利いたプロポーズだねぇ、一緒に歳をとっていこうって意味かぁ、何？河童の間ではそういう洒落たプロポーズが流行ってんの？」

「プロポーズ違うわ！てか誰がお前みたいな台風16号にプロポーズなんかするか！毛根が死に至るわ！てかその話誰から聞いたっ？」

「ほら、上級生に『ルララ～♪』とか弾き語ってるフリフリ貴族服の人いるじゃん、あの人が歌ってた｣

「和音か！あの野郎ぉおぉおぉっ！」

ウキーッ！と頭を抱える鴉天狗。

ああっ、そんなに乱暴に頭を掻き毟ったら抜け毛がっ！