「イライラするぅっ!」

遊里、突如暴発。

傘をくるくるくるっ、と勢いよく回転させた事で、そばを歩いていた龍太郎や龍娘に雨の雫が豪快に飛び散った。

「雨やーっ!梅雨やーっ!ジメジメしたの、やーっ!」

地団駄踏んでワガママ抜かすハイテンションメガマックス。

「ま、まぁまぁ落ち着いて遊里ちゃん…」

『こういう季節なんだから仕方ないよ…しばらくしたら梅雨も終わるからさ…』

アリスカと小夜が宥めるものの。

「やだあっ!外で遊べなぁいっ!服がジットリするぅっ!精神衛生上よくなぁいっ!」

ウキーッ!と癇癪を起こす遊里。

その姿は、さながら小猿。