それだけでも既に龍太郎一味の存続は危ういというのに。

「ん?」

ふと目をやると、姉の雛菊が鼻歌混じりに何か書いている。

「何やってんだ雛菊?」

「んー?」

ご機嫌で振り向くアホの子。

「入部届け書いてんだよ」

ニパッと笑う雛菊。

ハテナ?と龍太郎は首を傾げる。

運動神経抜群で、あちこちの運動部から助っ人を頼まれている雛菊。

だが、本人はどこか特定の部活に所属する事はなかった。

3年生になった今更、一体どこの部活に入部するというのか。