甘ロリに身を包み、一見天使のようにも見える。

藍色の長い髪、両サイドのリボン、赤い瞳、血に濡れたような紅色の唇。

可憐な容姿とは裏腹に、その花びらのような唇は嗜虐に歪む…。

「驚いては嫌ですわ、小岩井お兄様…」

一歩、少女は歩み出る。

「『他者を巻き込まないと誓って頂けるのでしたら…いつ自分に仕掛けて来ようが構いません』…そう仰ったのはお兄様ではありませんか…」

血の色をした放課後の中庭。

永遠に続くと思われた殺し合いを止めるべく、小岩井が出した提案。

それを飲む事を条件に、『千の武器を操る魔物』…この少女はその刃をおさめたのだ。