首にかけたタオルで額の汗を拭う。

踵を返す小岩井。

一旦宿直室に戻って休息をとろう。

今日は雪ん子が、新しく覚えた菓子を振る舞ってくれると言っていた。

半分くらいその菓子の事で頭が埋め尽くされていた小岩井は。

「っ!」

突如目の前に振り下ろされてきた戦斧で、危うく両断される所だった。

「クスクスクス…らしくないですわ、小岩井お兄様…」

軽やかな声。

校舎の陰から、その少女は姿を現す…。