寮の部屋で寛いでいたアリスカの携帯が鳴る。

液晶に表示された番号を見て、彼女の表情は強張った。

『任務』の時にかかってくる緊急回線。

即座にアリスカは通話ボタンを押す。

「はい、エージェント・アリスカ」

その顔は、いつもの愛らしい少女の顔ではない。

時に冷酷なまでにドラグノフの引き金を引く、超一流のスナイパーの貌だった。