今日も一日が終わった。

小岩井 防人は天神学園の宿直室に戻り、魚偏の漢字がたくさん書かれた湯飲みに出涸らしの玄米茶を淹れて、静かに啜る。

「…飲みますか?」

湯飲みを置いた卓袱台、その対面に声をかけると、そこには白い着物を着たアイスブルーの髪の少女。

「いっ、いえっ、お構いなく~…」

彼女は所在無さげに落ち着きなさそうに、美しい瞳を泳がせては裏返り気味の声で言った。