「あの!すみません!」

放課後、天神学園近くの繁華街。

七星は、如何にも柄の悪そうなヤンキー集団に声をかける。

「あ゛ぁ?」

一斉に振り向くヤンキー男子達。

10人以上はいるだろうか。

道端にしゃがみ込んで、大声で談笑している。

未成年なのに喫煙はしているし、飲んだ缶コーヒーの缶はそこら辺に投げ散らかしているし、道いっぱいに広がって通行者の妨げになっているし。

はっきり言って迷惑行為以外の何物でもない。

だが…。

「他の皆さんの迷惑になるから、も、もう少し道を空けてあげて下さい…っ」

生真面目な七星も、こんな連中に注意するのは流石に躊躇われた。