その様子を見ながら、満足そうに微笑む小夜。

ここ数日間、寝る間も惜しんでマンツーマンで指導してきた甲斐があったというものだ。

スペシャルバカだの何だのと言われているが、龍太郎もやれば出来る子なのだ。

「……」

無言のまま問題を解き、問題集を小夜に返す龍太郎。

『どれどれ?』

クスッと笑いながら問題集を受け取る小夜。

解答欄には。

『アオミドロ』

と書かれていた。

『ちょ!龍太郎君これ数学の問題だから!アオミドロは生物だから!』