二人はグダグダ会議を欠席し、来たる三学期期末試験に向けて勉強の真っ最中。

まさか小夜も、自分の知らない所でスリーサイズをバラされているとは夢にも思うまい。

龍太郎と二人で欠席しててよかったね。

『さ、龍太郎君』

小夜が抜き打ちで龍太郎に問題を出す。

『次の方程式を解きなさい』

理事長も不得意な数学の問題だ。

「……」

龍太郎は虚ろな瞳で問題集を見つめた後、無言でスラスラと解き始める。

龍太郎らしからぬ、躊躇のない解答ぶり。

まるで別人が乗り移ったかのようだ。