それでも、小夜の声を聞けたのはあの場にいた一部の生徒のみ。

かなりレアな場面だったと言える。

「噂によると、もし小夜ちゃんの声が録音されていた場合は、相当高値で取引されるらしいわよ?天スポの記者や、監督辺りがアンダーグラウンドで売り捌くみたい」

『や、やめて下さいよっ!』

アリスカの言葉に小夜が慌て。

「もし、んな事してる奴がいたら俺がぶっちめる」

龍太郎が拳を鳴らす。