「こうして理事長と面と向かって話すのは初めてだな」

そうですね、僕にとっては自分との対話みたいなもんです。

「馬鹿言え、アンタなんかと一緒にすんな。俺の方がもっと強ぇよ」

そりゃそうでしょうよ、龍太郎は僕の理想でもあり、僕を反映させたキャラですから。

「理想?」

どんな局面でも曲げない、退かない、諦めない。

へこむ事はあっても、前より強くなって必ず立ち上がる。

男としても、人間としても、龍太郎は理想です。

「ケッ、おだてたって何も出ねぇよ」

知ってますよ、他人に与えるほど余裕がない人間なのは。

龍太郎は僕だから。