「きりーつ、礼」

ホームルームが終わり、ワラワラと教室から生徒が出て行く。

早々に帰宅してカエルのお姫様に擦り寄りつつゲームを堪能したい魔女っ子、五所川原を抱きかかえつつコショコショ話すバイオリン妹、その相手は赤い顔してカチンコチンになっているチビッ子剣士、それを興味深くも遠慮のない視線で観察するロボ子。

教壇から下りた担任の死神教師が歩いて教室前方の引き戸から出て行き、それに続いて出るのは副担任の…。

「箱先生!」

そんな彼に、七星は挙手して声を張り上げた。