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それから映画を堪能し、ご飯とクレープを食べ、
私の服やアクセサリーを一緒に見たり、
なおくんの財布や時計を見たりしてそれなりに楽しんだ。





本当に楽しくて、なおくんも相変わらず爽やかで優しくてイケメンで。


このときの私の頭にはすっかり美紀ちゃんからの注意の言葉はなくなっていた──…







夕方になり、辺りも暗くなり始め「家まで送る」と言う
なおくんの押しに負け2人電車に乗り、
今は駅から家まで15分の道を歩いている。




駅から離れていくにつれ、人もいなくなって、道も細くなり、住宅街に入る。


時間も時間で真っ暗だ。




そして私の家の前まできたとこで、


「…秘美って好きな人いたりする?」