「……迅、なにやってんの?」 低く少し掠れた、私の大好きな声が聞こえた。 振り返らなくてもわかる、絶対ゆうちゃんだ 「おー、裕之」 ほらね、ゆうちゃんだ。 そのまま迅にぃと話すのかな、と思い振り返る。 「…秘美、お前…」 って、私のばか! ゆうちゃんと鉢合わせしちゃ駄目じゃん…! 「………19の大学生じゃなくて、16の高校生だったのか?」 ば、ばれた… ってかばれない方が不自然だよね。 「……嘘ついててごめんなさい…」 「…なんでみんなに嘘ついてた?」 ゆうちゃん、怒ってるよね。