「きゃ…!!」


目の前には、亮佑の顔。
亮佑は、昔から格好いい…


こんな近くにあったら
変に意識しちゃう…。


今、
あたしの上に亮佑が覆い被さっている状態。


「何で、世菜の母ちゃんも世菜も
俺を男として、見てくんないわけ?」


まただ…
また、この言葉…


「ちゃんと、男として見てるよ?」


そう言うと、やっぱり亮佑は
ムッとした顔をした。


すると、
あたしの顔の横についていた右手で
あたしの両手首を掴み上でクロスさせた。


「俺、片手だけど世菜の力に負けないよ?」


ほどいてみなよ一。


そう言っているみたいな目で
あたしを見ている。