だけど、亮佑は少しムッとした顔をして


「世菜は、俺を男として見てない」


そう言った。


『男として見てない』


って…意味がわからない。


「男として、見てるに決まってんじゃん?」


亮佑は、ため息をすると


「まあ、いいや。世菜が鈍感なのは
今に、始まったことじゃないしね。
じゃ、俺こっちだから」


そう言って、あたしに背を向けて
歩いていった。