「あいつが何を考えてるのかとか、何かに悩んでないのかとか、過去を思い出してないかとか…めちゃくちゃ一人で考えてるんだ…。紫苑に何かあったらどうしようって」
「考え過ぎるなよ」
「あいつを守ることがっ…俺がしなきゃいけないことなんだ!!だけど…怖いんだ…あいつが俺を見捨てるんじゃないかって思うと」
怖い。
俺は人に裏切られるのは嫌だ。
信じてた奴が、手の平返したようにいなくなるのが。
もしかしたら、紫苑も天海んとこに行っちゃうんじゃないかって。
考え込むと立ち直れないよ…。
ずっと一緒にいた奴が、俺を裏切るなんて、俺は納得できない…。
だから…だから…紫苑だけは…俺といてほしい…。


