紫苑どうしてだ?
紫苑…。

理由がわからないまま、ぎくしゃくした関係になった。
席が隣・クラスも同じ。
こんなに近いのが、俺は怖かった。



「はぁ…」

―カチ

「わしの勝ちだ」

「え?うおっマジかよ!?」



院長とオセロ勝負をやってるが、集中力がすぐ切れる。
なんでこんなに、頭をぐるぐる回ってるんだ。



「律…悩んでるんだろ」

「まぁ…」

「悩んだって、何も変わりやしないさ。行動あるのみだぞ?」

「行動…?」

「言葉で伝える、手紙で伝える…方法なんざいくらでもある。律、お前は紫苑のことで悩む。だが、時には、紫苑を信じてやるんだ。」

「紫苑のこと…無意識に考えてるんだ…」