腕の傷を見た。 中学に上がる前に、律に必死に止められた。 生死の境目をさ迷ってた私を、必死に必死に止めた。 生きる目的をなくした私に、俺のために生きろと言った律。 その日以来、私は自分を傷付けなくなった。 でも、絶えられないよ…。 律を傷付けてる。 私の過去が、律を苦しめてるんだ。 私のせいで…私の…。 「成瀬君から離れたら?」 後ろから声がした。 嫌な気分がする。 なぜここに来たんだ。 どうして私を探すんだ。 天海錫也!!