あの時助けた女の子と一緒に暮らし初めてから1週間が経過した。


その間に分かった彼女についての情報はほんの一握りだ。


名前は白木ほのか。


年齢は二十歳。
真人の七歳年下だ。


大学や専門学校に通っている様子はなく、かといって仕事をしている風でもない。


会った当時は高校生くらいかと思ったくらい幼さを残してはいるが、小動物の様な大きな瞳に真っ白な肌、薄くて真っ赤な唇にすっと通った鼻筋で、整った、いや、かなり可愛らしいと言われる部類の顔立ちである。


小柄なので175cmの真人よりも20cmは低いだろうか。強く抱き締めたら折れてしまいそうなくらい華奢な体つきである。真人が助けた時はボサボサだった長い髪の毛も、洗って真人が丁寧にブラッシングしてやるとふわふわとウェーブのかかった柔らかい髪の毛になり、もとの姿を取り戻した。


真人が得た情報は名前と年齢くらいだが、真人と彼女、ほのかは少しずつ距離を縮めていった。