「あの、気にしてないから…」
「え、ちょっとは気にしてくださいよ」
コクったんだから…と、言う男の子に少し顔が赤くなる。
「あの、そのことだけど冗談…だよね?」
たぶんあたしは、かなり困った顔をしている。
そんなあたしを見て、彼も少し困った顔をして言う。
「んな、困った顔しないでください。んで、告白は冗談じゃないです」
困った顔を爽やかな表情にして、言う。
「で、でも、いきなり、言われても…」
彼はふぅっと息を吐いて、
「まぁ、そんなことは置いといて。名前、教えてくださいっ」
置いといて、って言った。置かれても困るんだけど…。