「てゆーか、2人とも水着かわいーね!!」
「あ…ありがとう」

恥ずかしいけど、褒められれば嬉しい。

てゆーか、2人ともかっこよすぎる!!かっこいい人はなんでも似合うんだなぁ。

でも、正直結城くんを直視できていない。

「んじゃ、泳ごっかー」
「そうね」

そう言って、海に向かう。

あ…、浮き輪忘れた。浮き輪がなきゃ、泳げないよぉ…。

そうあたしは、泳げない。小学校のころに、プールで溺れかけたことがある。

水が嫌いなわけじゃない、けど、泳ぐのはムリ…!

ズーンと暗くなっていると、

「どした?」
「え?」

結城くんが海に入る直前で立ち止まっているあたしを、不思議そうに顔を覗き込む。

「や、えっと…」

どうしよう…。浮き輪がなきゃムリなんて、情けないよぉ。

黙っていると

「教えてやるよ」
「え」

顔をあげると、優しい顔で笑ってる結城くん。

「泳ぎ方」

そう言って、スタスタと海に入っていく。

顔が赤くなっていくのがわかる。嬉しい。察して何も言わずに優しくしてくれて。

優しすぎる…。