それからも、あっという間に時間は過ぎ。

オレンジ色だった空は、黒色になりかけていた。


「もぅ、こんな時間だ…」


時計を見ると、8時少し前。


「ほんとだ」


結城くんも気づいてなかったみたいで、驚いた顔をしている。


「じゃぁ、そろそろ帰るね」


立ち上がってそう言うと、結城くんも立ち上がる。
そして、そのままスタスタと玄関に歩いていく。


「?」


なにも言わずに歩いていく結城くんを、小走りで追いかける。



「…なにしてるの?」


先に玄関にいた結城くんは、なぜかくつを履いている。