あたしが頷くと、話始める。

「お袋がいない。小6のときに死んだ」

驚く暇もなく、結城くんはサラッと言った。

あたしはただ、目を見開くだけで…。
そのまま結城くんは話し出す。

「死んだのは、俺のせい」
「…え」

やっと、声がでた。
でも、それ以上でなかった。

結城くんの瞳が、冷たくも寂しそうでもなくて、少しだけ辛そうに見えた。

結城くんはベットで寝ていて、横顔しかわからないけど、どういう瞳をしているかは、あたしにはハッキリ見えた。