また、夢を見た。


とても大切な人の夢。


美織はその人の背中を追いかけて


必死で追いかけて


つかまえようとすると


燃え盛る炎に包まれて、身動きがとれなくなってしまう。


そして、美織は思うの。




「彼に会えないくらいなら、いっそ死んでしまおう」





でも、そんな美織に、彼は優しい声で語りかける。




「美織、気持ちなら何度でも聞いてやる。だから・・・」




『死ぬな』




その声を聞いた途端、いつも夢から覚めてしまう。



「彼」の顔を見ることも叶わずに・・・。