わたしだけの王子様


「あぁ・・・そうですね。色々とわからない事ばかりでしょう。まずはご説明をさせていいただきます。」

「はぁ・・・。」



とりあえず、通じた。

安心感が増して、私はほっと一息ついた。








―執事と私は、とりあえずさっきの老婆の部屋から去って広い廊下へ移動した。



「すごい・・・。」



長い廊下。

床は、高級そうな絨毯に天井はシャンデリア。片方は部屋に続く大きな扉で片方はガラス張りの窓。




「驚きになられました??」

ツンツン頭の執事は、笑顔をむける。


「あなたは・・・。」

「申し遅れました。私はロンと申します。執事をさせていただいております。・・・申し訳ございませんが、あなた様は・・・。」

「杏里、杏里よ。でも、名前も知らずに連れてきたの??」

「申し訳ございません、そのようにしなさいといわれましたので・・・。」


ロン執事は、困った顔でちょっと俯いた。



「あぁっえっと、責めてはないからねっ。・・・ていうかここどこなの??もう、何から何までわからないの。私、こんな世界初めて来たんだもの。」

「そうですね、ここは杏里様にとっては別の世界となっております。王国です。きっと文化も何もかも違うでしょう。・・・始まりはある日のことです。」