珍しく声をあらげた優にびっくりして、私はお礼を言い損ねた。
「ごっ…、ごめんなさ…」
お礼どころか、謝罪の言葉が出てきてしまった。
「ゆずかと美優はどこ行ったんだよ、
なんでお前は1人でいるんだ!」
「だってタピオカ飲みたかったから…」
「ったく…、
まじで心臓止まりそうになった…」
「え…?」
「こっちみんな」
ふい、と顔をそらす優。
私は顔が赤くなっているのを見逃さなかった。
「…恵が他の男に触れられてんのみるなんて耐えられるわけねーよ」
「優…?」
「お前は危なっかしいから俺から離れんな」
「………うん」
私は優の1つ1つの言葉に、
ドキドキされっぱなしなまま―――。

