その人は最初の優しい声とは全然違う、私も聞いたことのないほどの低い声を出した。
口調もまるで別人になって、私の腕を掴んでた男にそう言ったんだ。
「離せよ」
その人は私の腕を掴んでる男の腕を掴み、ギリギリ、と捻り始めた。
すると男の力は弱まり、私の腕は自由になった。
「俺の女だ。
手出すからにはそれなりの自信があるんだろうな?」
「す……ぐる…」
私を助けてくれたのは
自ら名を呼んだ……
愛しい彼でした。
優が男3人をすごむと、男3人はまさに尻尾を巻いて逃げて行った。
私は優にお礼を言おうと声をかけた。
「優、あの…」
「馬鹿野郎!
なんでお前、1人でいるんだよ!!」

